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2016年2月13日 (土)

春節明けの中国とG20財務大臣・中央銀行総裁会合

 一週間の春節休みを終わって、2月15日(月)から中国(大陸部)の経済活動が再開します。中国が春節休みで休んでいた一週間、世界のマーケットは大きく動いたので、一週間のギャップを消化するまで中国のマーケットはしばらく荒れるかもしれません。

 一方、2月16日(火)からは日本銀行のマイナス金利政策が始動します。中国市場の変動と日本での新しい政策の始動とが変に共鳴することがないよう願いたいものです。

 中国は目下の最大の懸念事項である生産能力過剰問題に取り組もうとしています。3月5日からの全人代で具体的な政策方針が示されると思いますが、その前に2月26~27日に上海でG20財務大臣・中央銀行総裁会合が開かれます。今年、中国はG20の議長国なので、世界経済全体のためにも、中国には透明性のあるわかりやすい政策を打ち出して欲しいと思います。

 先週、このブログで「2008年のデジャブー:リーマン・ショック再来に備える世界」という記事を書きました。そしたら、この週の日本の日経平均株価は週間ベースで1,800円下げました。週間ベースのこの下げ幅はリーマン・ショック時の2008年10月以来なのだそうです。

 シェークスピアの悲劇マクベスや映画の「十戒」では、「恐ろしいことになる」という予言を聞いた王様がその予言に恐怖心を抱いて「恐ろしいこと」にならないように採った措置が、結果的にその予言が実現する原因となってしまった、と描かれています。もしかすると、世界中の人々が「リーマン・ショックが再来するかもしれない」という恐怖心を持つことが、実際にリーマン・ショック級の危機が来ることの原因になってしまうのかもしれません。

 中国では、鉄鋼やセメント等の業界でのとんでもない量の生産過剰設備や住宅の供給過剰、住宅やインフラ投資等に使われた巨額の債務が返済できなくなるのではないか、といった問題が山積しています。しかし、中国は、幸か不幸か民主主義国家ではないので、困窮した企業や金融機関への公的資金の注入は「鶴の一声」ですぐに決められます(どこを救済し、どこを救済しないかについて、権限を持っている者の間で争いが起きないことが前提条件ですが)。むやみに恐怖心を抱かずに、パニックに陥ることなく、世界各国が協調して中国当局と協力し、冷静に対処することが一番大事なのでしょう。

 また、一番大事なことですが、事態をうまくコントロールするためには、「なんだかわからないことに起因する恐怖心」を払拭することが重要なので、中国当局には、虚心坦懐に、事実について透明性を持って説明する姿勢を示して欲しいと思います。

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