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2008年7月 4日 (金)

大陸・台湾間で直行チャーター便が運航開始

 5月末に北京を訪問した中国国民党の呉伯雄主席と中国共産党の胡錦濤総書記との会談でなされた合意に基づき、今日(2008年7月4日)から、週末に中国大陸と台湾との間を直接結ぶ直行チャーター便の運航が始まりました。今日は、北京、上海、廈門(アモイ)、広州、南京の5つの都市から台湾へ向けての直行便が飛び立ちました。北京での「出発式」では、台湾弁公室主任の王毅氏(前駐日大使)が挨拶しました。その様子は、今朝の中国中央電視台のニュースの時間で生中継で放送されました。

(参考)「新華社」ホームページ2008年7月4日17:26アップ記事
「ニュース特写:海峡の対岸へ向かっての飛行」
http://news.xinhuanet.com/newscenter/2008-07/04/content_8491039.htm

 上記の新華社の記事に載っている写真を見ればわかるように、北京から台湾へ向かった飛行機には中国の国旗(五星紅旗)が描かれていないように見えます。台湾の飛行機も大陸へ飛んできますが、お互いに対立している点は避けて、実利を取ろう、ということで合意して、「旗」は表示しないことにしたのではないかと思います。

 大陸から台湾への訪問客は、基本的に「ツアー旅行団」を組んで観光します。6月30日のこのブログの記事で「自由時間もあるようです」と書きましたが、自由時間はあるけれども、ツアーガイドの許可の下で、ツアーガイドの指示に従って行動すること、という「注意事項」があるのだそうです。政治的な活動はもちろん禁止ですが、人と人とが顔を合わせて話をすれば、同じ中国人同士なんですから、わかりあえる部分がどんどん増えてくると思います。

 「観光ツアーは政治的には無色透明」とは言いながら、例えば、中国の観光客が台北の故宮博物館にある宝物を見てどう思うでしょうか。「政治的なものは見せない」という観光コースだとしても、街の片隅に書いてあることがらや、テレビ番組、インターネットなど「外の世界」が見られるわけですから、大陸からの観光客は「何か」を感じるかもしれません(当然のことですが、台湾は、中国当局によるインターネット規制の範囲の外です)。もっとも、「台湾ツアー」に参加できるような人たちはお金持ちで、今までに香港や日本へはさんざん行ったことのある人たちであって、「外の空気」を吸ってビックリするようなことのない人たちなのかもしれません。ただ、日本は外国だし、香港も長年イギリスの植民地だったから「外の空気」があるのは当然だとしても、同じ中国なのに台湾になぜ「外の空気」があるのか不思議だ、という気分にはなるかもしれません。

 いずれにせよ、大陸側と台湾側の政治的意図がどういうものだったかに関わりなく、人と人とが行き来して、顔を付き合わせて話をする機会が増える方向に世の中が進んだことは、素直に「歴史が前に進んだ」と喜ぶべきだと思います。これもオリンピックと同じように、中国が外へ向かって開かれていく道程のひとつになるのだと思います。

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