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2008年6月29日 (日)

中国国内航空便でスケジュールの乱れが頻発

 6月になって、中国国内航空便の遅れや欠航が目立っています。飛行機便ですから、天候の影響や機体の整備の関係で遅れや欠航が出ることは仕方がないのですが、最近の中国国内便の遅れや欠航は、かなりなものだと思います。この6月、仕事関係の2つの中国国内出張で、行きと帰りの往復両方で、出発・到着時刻の大幅な遅延や欠航などが出て、若干辟易(へきえき)しています。昔に比べれば、中国でも、きちんとした誘導装置を導入した空港が多くり、少々の雨や霧でも電子誘導装置で着陸できるので、中国の国内航空便の運航状況は、日本の国内便とそれほど変わらない、というイメージを持っていたのですが、ここに来て、スケジュールの乱れが気になるようになっています。

 出発遅れの場合、空港や機内のアナウンスではその理由についてあまり情報が流されません。情報提供があったとしても「到着地の天候の影響により・・・」といったものが多いのですが、到着地の人に電話を掛けてみると、「別に天候は悪くないですよ」といった返事が返ってくることがしょっちゅうです。航空会社側の都合で一定時間以上到着が遅れた場合は、一定金額を払い戻ししなければならない、といった規定があるので、それを避けるために、本当の理由を言っていないのだ、という人もいますが、真相はわかりません。

 6月23日の記事にも書きましたが、最近、中国国内線で、路線や時間帯によっては、極端に安い安売りチケットが出回るようになってきています。これと運航スケジュールの乱れとは、何か関係があるのかもしれません。

(参考)このブログの2008年6月23日付け記事
「中国国内航空:便によっては激安?」
http://ivanwil.cocolog-nifty.com/ivan/2008/06/post_2490.html

 最近の中国国内線のスケジュールの乱れの原因としては、私は、以下のような可能性があるのではないか、と推測しています。

(1) 四川大地震の救援・復旧のため、政府が人員や物資の輸送のために国内航空会社にチャーター便の運航を数多く要請しているため、機体や運航要員のやりくりが難しくなり、欠航が出たり、スケジュール変更が多くなったりしているため。

(2) 中国南方を襲った大雨、台風の上陸、華北地方における雷雨の多発など、例年になく天候が不順なため、運航スケジュールが連鎖反応的に乱れ、一部、機体のやりくりが付かない、などの理由で欠航が出たりしているため(この6月、北京で例年になく異様に雷雨が多い(ほとんど毎日のように雷雨が発生している)のは事実です)。

(3) オリンピックを控えて乗客や手荷物、託送荷物に対するセキュリティ・チェックが厳しくなり、疑わしい人や疑わしい荷物について確認検査を念入りに行っているので、出発遅れが相次ぎ、それが連鎖反応的に広がっているため。

(4) 四川大地震による観光旅行の自粛、株価の暴落による金持ち階層の旅行の手控え、チベット問題や四川大地震による外国からの観光客の減少等により、中国国内便の利用客が減り、一方で原油価格が高騰していることから、1日複数便運航している路線について、予約客が半数に満たない便を欠航とし、2つの便を1つに合わせて飛ばしているケースが多発しているため。

 原因が(1)や(2)だったら致し方ない、と思うし、(3)についても安全運航のためならしょうがない、と思いますが、もし(4)のケースなのだとするとちょっとケシカラン、と思います。新聞などでも何が原因なのか報道されないのでわからないのですが、私の身近で同じ航空会社が1日複数便飛ばしている路線で、朝1番の便が欠航になって切符を2番目の便に切り替えた、というケースを2回連続して経験しましたので、私は(4)のケースも実際にあるのではないか、と疑っています。私のように北京に住んでいる人は、1便遅れてもあまり影響がないのですが、中国国内から北京や上海経由で日本へ帰る予定にしていた人は、朝1番の便が飛ばないとその日のうちに日本に帰れなくなるケースがあるので、結構影響が大きいのです。

 地震の救援や気候の影響やセキュリティ・チェックに時間が掛かりすぎる、などといった原因ならば仕方がないと思うので、「なぜ遅れているのか」「なぜ欠航なのか」をきちんと正確に(正直に)乗客にアナウンスして欲しいと思います。国際線だと、情報提供の仕方が悪いなどサービスが気に入らない場合はほかの航空会社にお客が流れるので、中国の航空会社もスケジュール変更についての情報提供はお客にきちんとやると思いますが、中国国内線の場合、どの航空会社も同じように情報提供しないので、いくらお客が「理由をきちんと説明しろ!」と怒っても、全然改善しないのです。この辺は、まだ、航空会社を分割した「競争原理効果」が現れていないところだと思います。

 オリンピックの時期になって、オリンピック観戦のついでに中国国内を観光しようという人が多くなる頃には改善していることを願いたいと思います。

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