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2008年1月27日 (日)

「嫦娥1号」一色のテレビ

 私が、

http://folomy.jp/heart/

の「テレビフォーラム」に2007年10月28日にアップした文章をこちらのココログにも掲載します。

 folomyは、かつての@ニフティのフォーラムを運営していた人たちが集まって運営しているサイトで、メールアドレスを持っている方ならば誰でも無料で登録できます。私がfolomyに書いたものの再アップは、折りを見て時間のあるときに行います。従って、例えばfolomyに掲げた文章のアップは1か月以上遅れると思います。最新の文章を御覧になりたい方は、ぜひ、御自分で上記のアドレスからfolomyに登録して、御覧いただくよう御願いします。

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アップ場所: http://folomy.jp/heart/

「テレビフォーラム(ftv)」-「喫茶室『エフ』」-「北京の白い空の下で」

記載日時:2007年10月28日

【「嫦娥1号」一色のテレビ】

 中国のテレビでは、先週まで「中国共産党第17回全国代表大会勝利開催!」一色でしたが、今週は中国初の月探査機「嫦娥(日本語読みでは「ジョウガ」)1号」の話一色、という感じでした。共産党大会が終わって、新しい指導者(中国共産党政治局常務委員など)が決まったのが10月22日(月)、「嫦娥1号」の打ち上げが10月24日(水)だったので、コロッとニュースの主人公が交代したイメージがありました。

 月探査機は、月と太陽と地球の位置関係によって打ち上げに最適なタイミングが決まります(例えば、撮影したい月の区域の上空に探査機が差し掛かった時、一番いい写真を撮るためには太陽がどの位置にあればいいか、などが重要な要素になるからです)。従って、共産党大会終了直後に打ち上げたのは偶然の一致、ということなのですが、中国の場合、「ほんとに『偶然の一致なのかなぁ』という疑問は常に付いて回ります。

 今回の「嫦娥1号」の打ち上げは、中央電視台が全国放送で生中継しました。生中継を見て「二十秒、十秒、・・三、二、一、点火!」というアナウンスを聞いていると、中国語では「秒」は「miao」、「点火!」は「dianhuo!」と発音することがイヤでも頭にこびりつきます。点火がコンピューター制御による自動シーケンスではなく、「点火!」の号令とともに担当者が赤い点火ボタンを押す、というところがいかにも中国的でした。

 今回の打ち上げに際しては、日本をはじめ外国の関係者も打ち上げサイトに招待されたり、一般市民に打ち上げを公開するなど、「公開性」を前面に打ち出したものになりました。中国のロケット打ち上げ場は内陸部にあるので、ロケット打ち上げ後の第1弾ロケットの残骸は、国内の内陸部に落下するのですが、通常はあまり報道されないロケット残骸が落下した地区の様子も新聞で報道されたりしました。ロケットの部品の一部が農家1件を壊したそうですが、住民は事前に避難していたので、けが人は出なかったそうです。ただし、ロケットの残骸落下の話は、あまり「楽しい話」でないので、非政府系の新聞には載っていますが、テレビでは報道されていないようです(テレビは全て「政府系」なので)。

 ともあれ、中国が宇宙の科学探査に関して、公開性を進め、外国と協力していくことはよいことだと思います。今回の「嫦娥1号」の打ち上げに関する中国のネットワーク上の掲示板を見ていると、「中国の宇宙開発は世界からちょっと孤立している感じがする。もっと国際的に協力して進めたらどうか。」といった意見をアップしている人もいました。今、中国では、いろいろな意見を言う人々の声をだんだん無視できなくなりつつあります。こういう人々の「自然な声」を受け入れて、中国も徐々に世界の国々と同じ土俵、同じルールで話をするようになって欲しいなぁ、と思います。

(参考1)このブログの2007年9月30日付け記事
「月探査ロケット打ち上げ見学費用が1000元?」
http://ivanwil.cocolog-nifty.com/ivan/2007/09/1000_359e.html

(参考2)このブログの2007年10月25日付け記事
「中国の月探査機『嫦娥1号』の打ち上げ」
http://ivanwil.cocolog-nifty.com/ivan/2007/10/post_0b23.html

(参考3)このブログの2007年10月27日付け記事
「『嫦娥1号』打ち上げロケットの残骸の行方」
http://ivanwil.cocolog-nifty.com/ivan/2007/10/post_b91e_1.html

(2007年10月28日、北京にて記す)

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