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2008年1月24日 (木)

「中国共産党大会勝利開催」とハロウィーン

 私が、

http://folomy.jp/heart/

の「テレビフォーラム」に2007年10月20日にアップした文章をこちらのココログにも掲載します。

 folomyは、かつての@ニフティのフォーラムを運営していた人たちが集まって運営しているサイトで、メールアドレスを持っている方ならば誰でも無料で登録できます。私がfolomyに書いたものの再アップは、折りを見て時間のあるときに行います。従って、例えばfolomyに掲げた文章のアップは1か月以上遅れると思います。最新の文章を御覧になりたい方は、ぜひ、御自分で上記のアドレスからfolomyに登録して、御覧いただくよう御願いします。

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アップ場所: http://folomy.jp/heart/

「テレビフォーラム(ftv)」-「喫茶室『エフ』」-「北京の白い空の下で」

記載日時:2007年10月20日

【「中国共産党大会勝利開催」とハロウィーン】

 今、北京の街には星巴克(スターバックス)、麦労当(マクドナルド)、肯徳基(ケンタッキー)、必勝客(ピザハット)のお店があちこちにあります。昨日「必勝客」に行ったら、三角帽にマントを着たウェイターがお客の注文を聞いていました。今、確かにハロウィーンの季節ですが、北京でハロウィーンはないだろう、と思いました。

 ハロウィーンは、元々はヨーロッパが起源のようですが、今は、アメリカの超ローカル行事です。他の国がまねをするのはおかしいと私は思います。私がアメリカにいた時、例えば、10月下旬にボウリング場に行くと、フロントの女性が黒い三角帽とマントを身に付けた「魔女姿」をしていて「Hello!」なんて声を掛けてくれたのですが、それは場所がアメリカだから「サマ」になっていたのであって、場所が北京では、雰囲気が合いません。

 今、北京の街は、10月15日~21日の予定で中国共産党第17回全国代表大会が開かれており、街中に「熱烈慶祝党的十七大勝利召開!」という紅地に白抜きの横断幕があふれかえっています。テレビのニュースでも、連日、党大会のニュースのオンパレードです。地下鉄の駅と駅との間にある地下鉄壁面広告でも、通常の商品の宣伝に代わって、この「熱烈慶祝党的十七大勝利召開!」という文字が躍っています。そういう街の雰囲気からすると、ピザハットのウェイターのハロウィーン姿は絶対に似合わないと思いました。

 今年、豚肉をはじめとする食料品の値上げがものすごかったので、低所得者(日本でいう生活保護対象者)に対して月20元(約300円)の食費援助をしようか、といった議論も行われていますが、必勝客では、スパゲティが38元(約570円)、500ml入りのエビアン(ミネラルウォーター)が20元(約300円)します。必勝客のお客は、ほとんどは中国人です。急速な経済発展の中で、「お金持ち」の中国人がどんどん増えているのです。今、中国の社会が相当にアンバランスな感じになっているのは否めません。

 2002年の第16回党大会で江沢民総書記(当時)が提唱した「三つの代表」論は、中国共産党は農民・労働者階層だけでなく企業家・弁護士・会計士等の無産階級でない階層をも含んだ広範な人々を代表する、と規定した点で画期的でした。今開催中の第17回党大会では、「三つの代表」論を基礎としつつ、農民・労働者階層と「お金持ち階層」との協調(和諧)が課題となっています。今、中国の社会では「農民・労働者のための社会主義」の理念と「持っているお金の額に応じて優遇されるのは当然」という現実主義とが共存しているので、何となく社会全体が落ち着かない感じがします。私としては、「共産党大会勝利開催!」の横断幕とハロウィーン姿のウェイターが同時に共存する社会よりも、多くの人民が納得できるひとつの社会の雰囲気に早く落ち着くように願いたいと思っています。

(2007年10月20日、北京にて記す)

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