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2008年1月29日 (火)

中国の中南部で寒波・大雪の被害

 中国の揚子江から南の地域が、ここ数日、歴史的な寒波に襲われ、これらの地方としては非常に珍しい大雪となりました。一部の地方では、湿った雪やみぞれ交じりの雨が降った後に気温が氷点下に下がり、路面が凍結したりして、高圧電線に着氷して、電線を支える鉄塔が崩壊したところもあります。高速道路は、雪のために通行止めになり、多くの鉄道も不通になりました。積雪は多いところでも数十センチのオーダーですので、雪に慣れている地域の人たちにとっては、大したことない雪の量なのでしょうが、滅多に雪の降らない地方での大雪のため、防雪対策がほとんどなされておらず、多くの混乱が起きているようです。地方によっては数十年来とか、中華人民共和国建国以来、とか、場所によっては百年来なかった大雪、と表現しているところもあるようです。

 今年は2月7日が春節(旧正月)なので、中国では、広州や上海など沿岸部に出稼ぎに出てきている労働者(農民工など)の帰省ラッシュが既に始まっています。ただでさえ春節の時期は列車の切符が買えないほどの混雑が続きます。そういった時期に、雪による鉄道の不通が重なったので、広州などでは何十万人のオーダーの人たちが立ち往生する事態になっています。また、送電網が寸断された上に、鉄道による石炭輸送がままならないので、発電容量が足りなくなり、停電になっている地区もあるようです。生鮮食料品の輸送にも支障が出てきているところもあるようです。

 最近は、中国は、鉄道も複線・電化され、高速道路網も相当に発達してきていますが、これらの交通網が高度に発達した中国経済を支えているだけに、今回の寒波・大雪がそういった経済活動の動脈に打撃を与えたため、従来にもない大きさの経済的・社会的影響が出ているようです。ただ、例によって、中国のテレビのニュースでは、あまり大雪被害の状況の映像を流さないので、相当にひどい被害らしい、と想像されるのですが、実際にどの程度の被害なのか、北京にいても、今ひとつイメージが湧きません。

 党中央もこの事態を重視し、昨日(1月28日)夜、温家宝総理自らが急きょ特別機で北京から湖南省に飛び、現地の状況を把握するとともに、災害対策の現場で陣頭指揮に当たっています。今日(1月29日)には、胡錦濤国家主席が緊急の会議を開いて、関係機関に全力で大雪・寒波からの復旧作業に当たるように指示を出しました。

 私のいる北京は、寒いけれども雪は降らない、といういつもと同じ冬の日々が続いており、中南部の自然災害の影響は全く感じられませんが、揚子江より南の地域では、まだ数日は寒波や雪が続くようです。だんだん春節も近づいてきますので、寒波が収まり、交通や電力網が復旧し、多くの人がふるさとで旧正月を迎えられるように祈りたいと思います。

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