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2007年12月27日 (木)

大気汚染V級「重汚染」が「熱烈歓迎」

 今日(2007年12月27日)夕方、福田総理が北京に到着しました。日中両国の首脳が直接話をして、意見を交換し合う、ということは、何にしてもいいことだと思います。

 ところで今日の北京は朝からスモッグがすごく、300メートル先も見えないという状況でした。発表された国家環境保護総局の今日の北京の「空気質量」(大気汚染の状況)は、汚染指数(API)が421で、7つある等級のうち最も汚染がひどい「V級(重汚染)」でした。

(参考1)国家環境保護総局のホームページ
「重点都市大気汚染状況」
http://www.sepa.gov.cn/quality/air.php3

※下の方の欄で「都市」(中国語で「城市」)を選択し、希望の日付を入れて「査詢」というボタンをクリックすると希望する期間の過去の大気汚染の状況が検索できます。

 「重汚染」(汚染級数V級)は「健康な人々に対しても運動に対する抵抗力を弱める。強い症状を発現させたり、何らかの疾病の発現を促進する可能性がある。老人及び病人は室内に留まり、体力の消耗を避ける必要がある。一般人も戸外での活動を避ける必要がある。」とされています。しかも、汚染指数(API)が251~300がIV(2)級の「中度重汚染」ですから、今日の汚染指数421はとんでもなく高い値であることがわかります(たぶん今年最悪の値です)。少なくとも、今日のような大気の状況では、マラソンをやることは無理だと思います。もっとも、来年の北京オリンピックは8月なので、暖房用燃料の煙などが加わる冬のスモッグと同じような状態にはならないと思いますが。

※「汚染指数」(API)や汚染級数についてはこのブログの下記の記事を参照。

(参考2)このブログの2007年6月19日付け記事
「北京の今日の大気汚染度はIII(1)級(軽微汚染)」
http://ivanwil.cocolog-nifty.com/ivan/2007/06/iii1_5bc5.html

 最悪の大気汚染の日に北京に来た福田総理は「運が悪かった」と言うべきなのでしょうか、それとも総理に同行してきた日本の報道関係者がこの大気汚染を実感して日本に報道してくれる、という意味では「運がよかった」と言うべきなのでしょうか。

 私は20年前にも2回北京の冬を経験していますが、当時は暖房の主体が練炭だったので、冬の間の大気汚染にはかなりひどいものがありました。しかし、今年12月までを経験したところでは、思っていたよりは、すっきりと晴れた青空の日が多かった、という印象でした。去年から都心部での練炭の使用が制限され、暖房用の燃料には天然ガスが使われるようになったこともあり、20年前に比べれば、暖房用燃料による北京の大気汚染はだいぶ改善されたようです(その代わり自動車の台数が増えたので、自動車の排ガスによる汚染は増えましたが)。少なくとも、中国でも、大気汚染対策の努力はしているし、その効果が上がりつつあることは確かだと思います。でもやっぱり気象条件によっては、今日のようなひどいスモッグの日が出現するのが現実です。

 天気予報によれば、明日(12月28日)は、気温が下がって少し雪が降り、風も吹くようなので、汚染は少しは改善されるでしょう。今回の総理訪中に同行した日本の報道関係者が、この北京の大気汚染についてどのように報道するか、注目したいと思います(今日の夜のNHKのニュースなどを見ると、北京特派員が北京の夜景を背景にリポートしていましたので、特派員がレポートする背景に映っている街の様子を見ればテレビの画面からも、大気汚染の状況はある程度は伝わると思います)。

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