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2007年9月17日 (月)

信用の価値

 「遺憾なことながら、現在の中国は信用欠乏の危機に直面しているのではないだろうか」と今日(9月17日)付けの新聞「新京報」の社説は、自問しながら問題提起をしています。「中国でも孔子の時代から『信用』が大事であることは力説されてた。現在、多くの先進国では、政府、企業、個人の全てのレベルにおいて『信用』を極めて重視している。しかし、それに対し、現在の中国は『信用に重きが置かれていない国家群』の中に入れられてしまっているのではないか。」とこの社説は指摘しています。

(参考)「新京報」2007年9月17日付け「社説」
「信頼失墜の困難な状況を打破しようとするならば、信頼を守ることに対する価値を高める必要がある」
http://www.thebeijingnews.com/comment/shelun/2007/09-17/018@073523.htm

 この社説は、先進国の人々も生まれながらにして信用を大事にする素質を備えているわけではなく、信用を重視する政府、企業、個人は利益を得、信用を重視しない政府、企業、個人は社会的に様々なマイナスを受けるシステムができているので、みんな信用を大事にするのだ、と指摘し、中国でも「信用」に対する価値を高めなければならない、と強調しています。この社説では、例えば、信用を失った人に対する社会的制裁の具体的な例として、信用を失った企業や個人は、融資や保険などの面で信用を守っている人よりも冷遇されることになることなどを挙げています。

 もともと伝統的に中国はビジネス上の信義を非常に重要視するお国柄であり、だからこそ、世界各国で中国系の市民が経済上大きな地位を占めているのだと思います。しかしながら、現在の中国の社会では、一部の「信用を重視しない人々」が利益を得ることができ、しかもそういう人たちがのうのうと社会的制裁も受けないで大手を振って歩いている状況が残念ながらあるのだと思います。

 ビジネスの世界で厳しい国際競争にさらされている中国は、今、いやおうなしに「信用を重視しない」人たちは社会的に立ちゆかないようなシステムが社会の中に定着していかざるを得ない状況に置かれていると思います。

 最近、食品・薬品の安全性問題が国際的に取り上げられていますが、これらは「信用がいかに重要視されるか」という観点で、重大な中国の国内問題なのです。信用できない政府、企業、個人がきちんと排除されるようなシステムを作ることが、中国の国内問題として求められているのだと私は思います。

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