« 農民の住宅の土地の権利に関する問題 | トップページ | この秋の中国の食糧生産は減収か? »

2007年8月28日 (火)

テレビで報道されることの損得

 私が、日本のテレビでの中国に関するニュースの伝えられ方について、

http://folomy.jp/heart/

の「テレビフォーラム」に7月15日にアップした文章をこちらのココログにも掲載します。

 folomyは、かつての@ニフティのフォーラムを運営していた人たちが集まって運営しているサイトで、メールアドレスを持っている方ならば誰でも無料で登録できます。私がfolomyに書いたものの再アップは、折りを見て時間のあるときに行います。従って、例えばfolomyに掲げた文章のアップは1か月程度遅れると思います。最新の文章を御覧になりたい方は、ぜひ、御自分で上記のアドレスからfolomyに登録して、御覧いただくよう御願いします。

---------------------

アップ場所: http://folomy.jp/heart/

「テレビフォーラム(ftv)」-「喫茶室『エフ』」-「『ドナウ川の蚊柱』の続き」

記載日時:2007年7月15日

【テレビで報道されることの損得】

 この週末、日本は台風4号の直撃を受けて被害が出ていると聞いています。被害に遭われた方にはお見舞い申し上げます。この台風4号の日本での被害については、中国のテレビでも報道されています。

 ところで、日本でも報道されていると思いますが、今年は中国の南部や重慶市、河南省・安徽省などの淮河流域など中国各地でかなりの洪水の被害が出ています。特に淮河流域の洪水は、1954年以来の大規模なものなのだそうです。7月14日付けの新聞によると、中国全土での洪水による被害は、死者403人、行方不明105人、耕地の被害面積5万5000平方km(北海道の面積の約3分の2に相当)、被災者は8,205万人に上る、とのことです。

 新華社が配信する写真や中国のテレビ局が撮影した映像は日本でも伝えられていると思いますが、日本の報道機関が直接現地で取材した映像は、日本のテレビでは伝えられていないのではないでしょうか。少なくとも、私は日本にいたとき、「ここが淮河の洪水の現場です。」などと伝える日本のレポーターの姿を見た記憶はありません。

 例えば、日本の阪神・淡路大震災の時には、世界各国の報道陣が神戸などに来て取材をして行ったし、アメリカ・ニューオーリンズでのハリケーンの被害の時は、日本をはじめとする外国の報道機関がいろいろ取材して行ったと思います。これらの外国の報道機関の災害報道は、各国の関心を呼び起こし、国際的な支援の和が広げたと思います。

 ところが中国の場合、外国の報道機関は基本的に自由には取材ができません。そのため、災害の深刻さが外国に伝わりにくいのではないかと思います。自然災害の実情については、外国に報道されて中国にとってまずいことは何もないと思います。洪水のような自然災害をあまり外国の報道機関に取材させない理由として考えられるのは、治水工事などが不十分だったことを指摘されるのを嫌がる地方政府が、外国の報道機関の取材を妨害する可能性があり、そういった実情が外国に伝えられるのが嫌だ、ということなのかもしれません。しかし、そういったマイナスより、大自然の猛威の前に中国政府も相当に苦労していることを世界に知ってもらうことの方が中国政府にとってはプラスだと私は思います。

 テレビのニュースで報道されるかされないかを「損得」で考えるのはよいことではないかもしれませんが、今の中国は、報道をコントロールすることによって、逆に自分が損をしているような気がしてならないのです。今、中国は、広い国土と膨大な人口と内に抱えた経済格差の中で苦闘しています。今、中国が倒れたら世界全体が困るのです。ですから、苦闘している現状をそのまま世界の人々に知ってもらえるようにすることが、中国にとっても結局はプラスになると私は思っています。

(2007年7月15日、北京にて記す)

|

« 農民の住宅の土地の権利に関する問題 | トップページ | この秋の中国の食糧生産は減収か? »

フォロミーの1200字エッセイ」カテゴリの記事

中国の報道機関」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 農民の住宅の土地の権利に関する問題 | トップページ | この秋の中国の食糧生産は減収か? »