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2007年8月24日 (金)

ネットで集会を呼びかけた大学院生が拘束

 今日(8月24日)付けの北京の新聞「京華時報」によると、インターネットで最近のマンション価格の高騰に抗議する集会を呼びかけた大学院生が警察に拘束され、14日間の「行政拘留」の処分を受けた、とのことです。

(参考)「京華網」上の「京華時報」2007年8月24日付けA10面記事
「大学院生、不法な集会を煽動したとして拘束される」
http://epaper.jinghua.cn/html/2007-08/24/content_147073.htm

 この記事によれば、この件の顛末のポイントは以下のとおりです。

○28歳の大学院生が「最近部屋代が異常に高くなっていることに抗議する集会を○○月××日に△△△でやろう。みんなで集まって共同で抗議しよう。集まる人の数が多くなれば政府も重視せざるを得なくなるだろう。」という呼びかけをインターネットで行った。この呼びかけは多くのネット上の掲示板やブログに転載され、携帯メールでも転送された。

○これを受けて警察が捜査を開始した。警察は、この呼びかけを行った大学院生を特定し、住所を突き止めた。8月21日の夜9時、警察はこの大学院生の住居に乗り込んだ。この大学院生は、不法な集会を開くことを計画して煽動した、として「治安処罰法」に基づいて14日間の「行政拘留」処分に処せられた。

○この大学院生は、警察が自分の部屋に踏み込むまで、ネットで集会を呼びかけることが違法だとは思っていなかった。我が国では集会やデモをやる場合には、その形式や場所、人数、スローガンなどを公安機関に申請して、許可を得てからでないとできないのである。

 中国では、インターネット・プロバイダーは、公安当局からの要請があれば必要な情報は提供しますので、集会の呼びかけをした人の住所を警察が知ることはそれほど難しいことではありません。また、例えば、インターネット・カフェでも、ブースに入る前にお店に身分証明書を見せて自分の名前を登録する必要があるので、中国の場合、基本的に匿名でインターネットで何かを発言することはできません(例え、ネット上での発言が匿名であっても、その発言を誰が行ったのか、は、わかる人にはわかっている、ということです)。

 9月になると、夏休みが終わって、大学に学生が戻ってくるので、そういった時期を前にして「警告」の意味も含めて、この記事は報道されたのだと思います。

 中国では、ネットワークでブログなどの公の目に触れるサイトを作るに当たっては、ポルノや麻薬の売買、凶悪犯罪の教唆などに関係するものばかりでなく、政治的に問題になるものも「法律違反」となる場合がありますので、注意が必要です。

 先日、中国国内にあるインターネット・プロバーダーから「以下のようなサイトは違法なので、そのようなサイトを作っているようならば自主的に撤去してください。期限までに撤去しない場合は当社(インターネット・プロバイダー)が強制的に撤去しますので御了承下さい。」という「お知らせ」が来ました。その「お知らせ」に載っていた「違法なサイト」のリストの概要は以下のとおりです。

(1)憲法や決まっている基本原則に反対するもの

(このブログの筆者注)「決まっている基本原則」とは、例えば、四つの基本原則(社会主義の道、人民民主主義独裁、共産党の指導、マルクス・レーニン主義や毛沢東思想の遵守)などの基本方針のことです。また、中国では「共産党の指導の下に政治を行う」ことが憲法で規定されているので、それに反対する意見を載せているサイトは「違法なサイト」となります。

(2)国家の安全に危害を加え、国家秘密を漏洩させ、国家や政権の転覆を謀り、国家の統一を破壊するもの

(3)国家の名誉と利益を損なうもの

(4)民族間の怨嗟を扇動したり、ある民族を蔑視したり、各民族の団結を破壊するもの

(5)国家の宗教政策を破壊し、邪教や封建的な迷信を煽るもの

(6)デマを広げ、社会秩序を乱し、社会の安定を破壊するもの

(7)わいせつなもの、ポルノ、賭博、暴力、凶悪犯罪や殺人、テロまたは犯罪を教唆するもの

(8)他人を侮辱または誹謗し、他人の合法的な権利を侵害するもの

(9)法律、行政上の規定により禁止されているその他の内容

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 私が今書いているこのブログ(ココログ)は、日本の会社@ニフティが運営している日本国内に置かれたサーバー上にあるのですが、書いている私は今中国にいます。私は、外国人であってもその国にいる時はその国の法律を守るべきだ、と考えていますので、私は中国にいる間は中国の法律に違反するようなことをこのブログに書くつもりはありません。従って、例え、私が考えていることで日本国内ならばブログに書いても違法にならないような事項であっても、上記に掲げたような「中国ではネットワーク上で発言することが法律違反になるようなこと」はブログには書かないつもりです。このブログを御覧になっている皆様は、そのあたりを御拝察の上、御覧いただけると幸いです。

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