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2007年7月30日 (月)

値切りの感覚

 私が、

http://folomy.jp/heart/

の「テレビフォーラム」に6月16日にアップした文章をこちらのココログにも掲載します。

 folomyは、かつての@ニフティのフォーラムを運営していた人たちが集まって運営しているサイトで、メールアドレスを持っている方ならば誰でも無料で登録できます。私がfolomyに書いたものの再アップは、折りを見て時間のあるときに行います。従って、例えばfolomyに掲げた文章のアップは1か月程度遅れると思います。最新の文章を御覧になりたい方は、ぜひ、御自分で上記のアドレスからfolomyに登録して、御覧いただくよう御願いします。

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アップ場所: http://folomy.jp/heart/

「テレビフォーラム(ftv)」-「喫茶室『エフ』」-「『ドナウ川の蚊柱』の続き」

記載日時:2007年6月16日

【値切りの感覚】

 日本人の中には、現在の中国人に対して「商売上手」「経済的利益にめざとい」「ずるがしこい」というイメージを持っている人が多いかもしれません。13億人も人がいるのですから、中には悪賢い人がいるのは事実ですが、私の印象では、大多数の中国人は、驚くほど純朴な人たちです。日本にいたときには、タクシーに乗ってお金を払うときは、100元札(約1600円)を渡すと、さっと偽札にすり替えられるから注意しろ、などと言われたのですが、少なくとも北京に関する限り、タクシーの運転手さんの質は悪くないです(オリンピックを控えて、北京のタクシー業界は、相当強力に指導されているらしい)。私の中国語の発音がいい加減だったために、目的地の前を行き過ぎてしまった時、「あ、ここで降りるんですけど」と叫んだら、運転手さんは「あ、そうだったの」と言って、すぐにメーターを止めて500メートルくらい先の交差点まで行って引き返してくれました。ごくたまにホテルのボーイさんとつるんでいて、ボーイさんが呼んだタクシーがメーターを倒さないでいつもより割高な料金を請求されることもありますけど、それはごく少数です。

 ただ、お土産物売り場などの「値切り交渉」には日本人には慣れていない人もいるかもしれません。最初、値段を聞くと「100元」と言うので「そんな値段じゃ買えない。」と立ち去ろうとすると「じゃ70元にまけとく。」と言って来ます。「ダメダメ。30元でも高いくらいだ。」と言い返すと「そんじゃ2個で50元ならどうだ。」と言ってくるので、結局2個50元で買ったりします。たいていの日本人は「じゃ、最初に言った1個100元って値段は何なんだ。もし1個100元で買ったらだまされたことになるじゃないか!」と怒るわけです。中国人的感覚からすれば、値段は交渉で決まるのであって、最初の言い値をそのまま受け入れるのは商売を知らないだけ、と思われるだけです。日本人的感覚だと仕入れ値の何倍もの価格を最初の言い値にするのは誠実ではない、と感じるのですが、これは「商売」をどう考えるかの問題であって、だます、だまさない、の問題ではないと思います。

 「値切り交渉」は時と場合によります。例えば「ミエ」の場である中国のスターバックスで値切ったりしたら笑われます。要するに「値切り交渉」は、時と場合をわきまえた一種のゲームなのであって、客も売る方もそのゲームを楽しむ感覚が必要です。こういったことを理解しないと、「中国人はずるがしこい」といった誤ったイメージができあがってしまうのです。アメリカとは違って、中国ではホテルやタクシー、レストランでのチップは全く不要でし、おつりも1分(100分の1元)の単位まで間違いなくきちんと渡してくれます。これらの点は日本人と同じ感覚です。まずは「習慣のちがい」を理解することが、誤ったイメージを抱かないことの出発点だと思います。

(2007年6月16日、北京にて記す)

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