« 非共産党員の大臣への就任 | トップページ | 中国国家環境保護総局が操業停止等の行政命令を発出 »

2007年7月 3日 (火)

中国でのカラオケを巡る著作権料論争

 私が、中国におけるカラオケからの著作権料徴収の問題に関連して、

http://folomy.jp/heart/

の「テレビフォーラム」に5月26日にアップした文章をこちらのココログにも掲載します。

 folomyは、かつての@ニフティのフォーラムを運営していた人たちが集まって運営しているサイトで、メールアドレスを持っている方ならば誰でも無料で登録できます。私がfolomyに書いたものの再アップは、折りを見て時間のあるときに行います。従って、例えばfolomyに掲げた文章のアップは1か月程度遅れると思います。最新の文章を御覧になりたい方は、ぜひ、御自分で上記のアドレスからfolomyに登録して、御覧いただくよう御願いします。

---------------------

アップ場所: http://folomy.jp/heart/

「テレビフォーラム(ftv)」-「喫茶室『エフ』」-「『ドナウ川の蚊柱』の続き」

記載日時:2007年5月26日

【カラオケを巡る著作権料論争】

 ここのところ、中国では、カラオケからの著作権料徴収の方法について、ちょっとした論争が起きています。発端は、昨年11月、国家著作権局が「カラオケの著作権料徴収は、、1日・1部屋あたり12元(=約192円)を標準とする、というガイドラインを発表したことにあります。これに対して、カラオケ業者らが「高すぎる。このガイドラインに法的根拠はあるのか。使われていない部屋も含めて一律に1日・1部屋あたり12元徴収とは不合理だ。」と一斉に反発しました。カラオケ業者の中には「著作権料は、曲の使用回数に応じて支払うべきだ。」と主張する人たちもいます。中には「著作権料収入の一部が国家著作権局に入っているのではないか。」との疑いを差し挟む人も出てきました。

 これに対し、5月18日、国家著作権局の局長は「著作権料の徴収は著作権法に基づくもので、著作権料の一部が国家著作権局の収入にあてられているなんてとんでもない。」と反論しました。この反論の中で、局長は「12元という金額は、100個所以上の都市を調査し、カラオケの営業収入の1%に当たる額として算出したものであり不合理ではない。」と主張しました。また、合わせて「曲の使用回数に応じた著作権料の徴収は、カラオケ店がその費用を利用者に転嫁する可能性があるので反対である。」との意向を示しました。

 この発言に対して「著作権料をきちんと徴収するために1日・1部屋あたりの金額の基準を作るのは悪くはない」「いや、一律に1日・1部屋あたりで決めるのはおかしい。使用回数に応じて徴収すべきだ。」などの意見が、けんけんがくがく、人民日報も含めて、いろんな新聞紙上で議論されています。

 カラオケからの著作権料徴収については、1990年代に日本でも相当議論がありましたので、日本人もこの中国での論争を笑うことはできません。ただ、著作権使用料は、本来、最終利用者が支払うべきものですので、国家著作権局長が言っている「店が利用者に転嫁する可能性があるから、曲の使用回数に応じた徴収には反対」という論理は、私はおかしいと思っています。たぶん、この著作権局長の発言は、カラオケ利用者からの反発を招かないようにするための、政治的な配慮によるものだろうなぁ、と私は推測しています。

 一般の利用者の間には「カラオケ店に料金を払っているのに、なぜ自分が著作権料を払う必要があるのか。」という気分が根強いようです。日本でも1990年代までは「テレビ番組を見損なったので、録画した人はダビングして送って下さい。」といった御願いの投書が有名雑誌に平気で掲載されたりしていました。著作権意識は時代とともに変わっていくものだと思います。本当に世界経済の仲間入りをするためには、中国人民の皆さんも、早く世界標準の著作権感覚を持たなければならないと思います。

(参考URL)

 人民日報の紙上で政府担当者の意向とそれに反対する意見とが記事の中で客観的に並列されて記載されているのは、ちょっとした「みもの」です。中国語の読める方は以下のネット上の記事を御覧下さい。

ネット版人民日報「人民網」2007年5月21日付け記事
「カラオケの著作権徴収~『部屋ごと』か『使用回数ごと』か~」
http://politics.people.com.cn/GB/1026/5754185.html

 なお、ネット版人民日報「人民網」では、このカラオケ著作権徴収について「ネット世論調査」も実施しています。
http://culture.people.com.cn/GB/22226/68575/index.html

 ただし、「看査」というボタンを押すと調査結果が見られるのですが、例えば「調査1」では、5月21日(月)に見ても、今(5月26日(土))に見ても、「調査への参加者は252人」で投票した人数は全く変わっていません。これが何を意味するかは、皆様の御判断におまかせします(^^;)。

(2007年5月26日、北京にて記す)

|

« 非共産党員の大臣への就任 | トップページ | 中国国家環境保護総局が操業停止等の行政命令を発出 »

フォロミーの1200字エッセイ」カテゴリの記事

著作権・ニセモノ・食品薬品の安全性」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 非共産党員の大臣への就任 | トップページ | 中国国家環境保護総局が操業停止等の行政命令を発出 »